レッドvsスコル激闘 霊樹マナの危機(後編)

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レッドvsスコル激闘 霊樹マナの危機(後編)

傷付いたシャドを背負いナナネは何とかミランドヴェルへ戻って来た。 ミランドヴェル居城 ロウホウ『……そうか。 スコルが。 そしてライカまでもが。 ぐっ!!』 パチパチパチパチ 涙を浮かべ副官のロウホウは二人の死を弔うように泣いていた姿をよそに、 なぜか拍手をするものがいた。 フール精鋭十隊の一人。 翼翔姫フェアリルラである。 フェアリルラ『何とも健気な同志愛。 私は心が打たれますわ』 ロウホウ『フェアリルラ様。 ハロンド様は、どちらへ?』 フェアリルラ『ハロンド様は、おめおめと帰って来た者達に相当気分を害され お部屋で休息を取っておられます』 ロウホウ『おめおめと?』 バアッ。 シャドは傷付いた身体にも関わらず、フェアリルラの前で土下座をして謝る。 シャド『フェアリルラ様。 本当に申し訳ございません。 私が、スコル達の足を引っ張ってしまったがため、こんな結果にしてしまいました。 次回は必ずスコルの仇を射ち………』 ガアッ 話をしてる最中にも関わらず シャドの後頭部にヒールを擦り付け嘲笑うフェアリルラ。 フェアリルラ『アハハハハッ。 おかしいわね、全く。 貴方、本当にハロンド様に忠誠心があるのかしらね。 次とか、仇を討つだとほざいているけど、これは貴方の戦いじゃないのよ? ハロンド様はお身体がいくつもあれば今頃はアースラルを既に征服している。 けど、ハロンド様も人の子。 お身体はひとつしかない。 だがら、ハロンド様の代わりを務め 戦地へ赴き、目的を果たす。 目的を果たす事が出来れば、私達は死のうが死にまいが関係ないの。 ま、今になっていくら私が説教しようが意味ないから、グリーンスター制圧の部隊が帰還次第、今度は私がウォータースターへ攻撃を仕掛けます。 見ていなさい、私がどれだけハロンド様に忠誠を誓っているかを』 そう言い切って、フェアリルラはまたどこかに姿を消した。
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