ある夢の中、現実と。

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 楽しい。  まず第一に浮かんだ感情はこれだった。  私の目の前に咲き誇る様々な花を、その花弁を鉈で切り落とす。  その切り口から漏れる雫の、なんときれいなことか!!  あぁ、たまらない。生暖かい雫が私の体を真っ赤に染めあげていくのでさえ、快感に思う。  もっと。もっとしたい。  ほとばしる快感を求める感情に嘘はつけず、私は目の前に現れる花弁を次々に切り落としていった。  その日、都内昼間に血に染まった少女が警察に確保された。
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