白と黒

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光を知らない黒猫がいる 無へと誘う白猫がいる 「光は闇の向こうにあるよ。僕が連れていってあげる!」 白猫のその言葉に誘われし黒猫は 光を求めて白猫の後を追いかける 「教えてあげる。真実を…」 闇の向こうにあったのは 「闇の向こうにあるのはね   無という名の死なんだよ…」 紅く染まった黒猫の その瞳に映った最後の光景は ニヤリと笑い消えてゆく 光に囲まれた白猫の姿… あぁ、やっと…光を…… そして光を求めた黒猫は 無へと誘う白猫になり 光を求める黒猫を探して 今もなお 闇の中を彷徨っている…。 これは白猫と黒猫の話。永遠に続く迷子の話。 「ねぇ、光を見せてあげようか…?」  image=168560913.jpg
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