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絢の弓道部入りはひとまず見送りになった。
興味を持ってくれただけよしとするか。
色々考えながらバイトに向かっていたら美優からメールがきた。
美優「坂本さんって病気なんだよね?弓道やれるかなぁ…。」
俺「本人がやりたいのなら病気とか関係ないだろ。それで笑ってくれるのなら意味があるんじゃないかねぇ。」
美優「そっか…うん。そうだね。また見学に来たら、今度はあたしも頑張るよ!」
俺「美優はプレッシャーに弱いんだからやめとけ。まずはスランプから脱出したまえ。」
そこでコンビニに着いた。
今日は恭子とのシフトだ。
恭子「おはよう。」
ん?なんか違和感が…。
俺「おはよう。どーした?今日はやたらテンション低いな。」
恭子「巧君…怒ってないの?」
俺「恭子が俺に怒られるようなことしたのか?」
恭子「昨日の夜のメール…。」
なんだっけなぁ…。
とりあえず、携帯を見て確認。
俺「あぁ、これか。うん怒ってるぞ?だから今度昼飯おごってくれ。」
恭子「え?それでいいの?」
俺「なんなら、食後のコーヒーもつけてくれたら嬉しいぞ。」
恭子「それでいいなら…。」
俺「ついでに、食後のチョコパフェとかつけてくれたら最高だな。」
恭子「うっ…そこまででいい?」
俺「うむ。それでお腹いっぱい…怒りもおさまるな。」
恭子「分かったよ…今度おごるよ~。いつにする?」
俺「う~ん…次の休みでどうよ?俺も今んとこは予定はないし。多分。」
恭子「多分ってなによ…うん。じゃあそれで!」
俺「よし、元気出たみたいだな。今日もやるか。」
恭子「うん。ありがとう!」
なんとか機嫌よくなったな。
…………おかしな事件を起こさないように監視しとくか。
2時間後。
恭子「きゃっ…」
俺「危ない!」
バサっ!!
俺「あっぶないなぁ…本の下敷きとか、ちょっとシャレにならんことになるとこだったな…ん?どうした?」
抱き留めた俺の胸の中で恭子が黙ってる。
まさか…。
俺「お、おい!ケガとかしてないだろうな!?」
恭子「だ、大丈夫。ちょっとビックリしちゃって…。」
俺「俺もビックリしたわい。気をつけろよな?」
恭子「うん、ありがとう…。」
それだけ言うと、恭子は真っ赤な顔で仕事に戻っていった。
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