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俺「ちょっとコンビニ行ってくるから、とりあえずこれで痛いとこを冷やしときな?」
俺はそう言って、ペットボトルのジュースを渡した。
俺「あ、そうそう。俺と間接キスがしたけりゃ飲んでもいいからな~。」
絢「なっ…!」
俺「まぁ、おとなしくしときなさい。」
絢「はい…。」
言いたいことありげな感じだったが、応急処置が先だ。
近くのコンビニへ急いだ。
ほどなくして、右足首にタオルを巻いた女子高生が出来上がった。
仕方ないんだって。包帯がなかったんだから代用したまでだ。
絢「高原さん…。」
俺「包帯がなかったコンビニを恨め。あと、帰ったらちゃんと包帯巻きな?」
絢「そーじゃないんですけど…はい…。」
俺「よし、こんな感じかな。」
まぁ、ロックアイスを包むにはちょうどよかったな。
俺「ちょっと冷たいかもしれんけど、家に帰るまでは我慢してな。」
絢「はい…。」
なんだか、さっきから歯切れが悪いなぁ…。
俺「さっきからどーしたんだ?返事に違和感がありまくりだぞ?」
絢「ちょっと…恥ずかしいです…。」
よく顔を見たら真っ赤になっている。
俺が理解出来てない感じでいたら、
絢「あの…痛いのは痛いんですけど…なんかくすぐったくって…。」
………………。
思わず笑い出してしまった。
そーだよ。
こーゆー子なんだよな。
この子の笑顔が見たい。
心底そう思える。
絢「なにがそんなにおかしいんですか!?」
俺「いや、悪い悪い。絢があんまりかわいくてな。」
絢「そんな…。」
さらに赤くなってしまった。
いつまでもこうしているわけにはいかないので帰ることにした。
俺「さぁ、姫。俺の後ろへどうぞ。」
絢「姫はやめてください。」
俺「了解。よし、行くぞ。」
それから、絢の家までの10分程度、世間話をしながらゆっくりこいだ。
家まで送ると、ホントに学校から俺の家の間だった。
ってか、毎朝通る道だった。
まぁ、俺は早起きが苦手なので、朝から迎えに行くようなことは出来ないけどな。
期待していた人。
残念だったな。
かくして、俺は帰路についた。
あ、そうそう。
ここでよーやく絢の携帯番号やメアドを知った。
毎度のことながら、聞いてなかった自分にビックリした。
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