3限目~その、もう一つ先へ~

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俺「では、ホーク。報告してくれたまえ。」 誠二「鷲、隼ときて、今度は鷹か。次はなんだ?」 俺「気にするな。さぁ、やってくれたまえ。」 誠二「はい。聞いたところによると、小学生時代に少しいじめられた過去があるそうです。」     なんだと…?     俺「ほぉ…まぁ、それくらいは俺にもあるが。」 誠二「まじでか!?それは一体、どんな命知らずだ!?」     失礼なやつだな。     俺「それはまた今度話そう。さぁ、続きだ。」 誠二「あ、はい。その時に、何か大事なものを取られて隠されたそうです。」 俺「それは興味深いな。で?それはどこのどいつだ?」 誠二「それが…すでに転校してしまって、分からずじまいのようです。」 俺「なるほど…ちなみに、相手の性別は?」 誠二「男女両方のようです。」 俺「それか。男に不信感を持ったり、女の子にも心を開かない原因は。」 誠二「なるほど。それなら説明がつきますね。思い付かなかったなぁ。」 俺「いじめってのは、した側は忘れても、された側は絶対に忘れられないもんなんだよ。まぁ、俺はキッチリ復讐したけどな。」 誠二「復讐のこともかなり気になるんだけど…。」     なかなかのことをしたなぁ…危ないふりをして、笑いながら喧嘩したり…これ以上は言えないが。     俺「今度話すから。で?報告は以上かね?」 誠二「はい。ここまでになります。」 俺「今回の情報はなかなかハイレベルだったな。よし、ちょっと付いてきなさい。」 誠二「なんでしょう?」 俺「ジュースをおごってあげよう。」 誠二「なっ…まじっすか!?」     なんか、すさまじく嬉しそうだな。 これはおごり甲斐もあるってもんだ。     う~む…。 いじめられたのか…。 俺みたいな特殊な例を除けば、やられたまま…もしくは、違う相手をいじめたかのどちらかだろうが…。 絢の性格上、後者とは考えにくい。 まぁ、最近出逢った俺が言い切るのも変だが、そう思える。     とすると…泣き寝入りしてた揚げ句、大事な何かを隠されたってことか…。 参ったなぁ…。 これはなかなか難儀だぞ。 まぁ、同情がどうのってことにこだわるのも分かる気がする。 その上であんな綺麗な笑顔が出来る…。 凄い子だな。     聞いたからには、探し物にしてもなんにしても、もっと力になってやらなきゃな…。     俺は決意を新たにしたのだった。
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