ホームルーム~自己紹介~

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バイトから帰った俺はシャワーを浴びながらちょっとだけ泣いた。     誰かに見られるってことはないのだが、自分自身をごまかしたかった。     これで少しスッキリ出来るのだから俺は単純だな。 自嘲気味に思いながらタバコに火をつけて笑った。     一人暮らしってのはこーゆー時に大変なんだ。 独りってことをまざまざと思い知らされる。     翌日。 起きたら9時だった。 1限目はすでに始まっている。 嘆息まじりに着替えながら鏡に向かい、俺は大丈夫だと言い聞かせる。 これがここ最近の日課だった。     そして…。 俺の灰色の日常はこの日から色を帯びてくる。         俺は11時頃に学校に着いた。     すると、車が俺の横を通り学校に入っていく。 降りてきたのはうちの学校の制服を来た小さい女の子…。 なるほど。     前にチラっと生徒会の議題に挙がったのだが、 ちょっときつい病気を抱えた女の子が1年にいるらしい。 雰囲気からしてあの子だな。     よし、ここは一丁、生徒会役員として声をかけてみるか。     俺「おはようございます!」 女の子「……………。」     あれ?聞こえなかったかな?     俺「おはようございます!!」 女の子「…………おはようございます(超小声)」     いぶかしげに俺を見てそれだけ言うと、母親らしき人に連れられてスタスタと行ってしまった。         自画自賛するつもりはないが、色んな意味で俺は有名人だ。 かっこいいとか勉強が出来るってことではないのだが、 多分、キャラ勝ちってやつだろう。 生徒会役員なせいもあって1年にも顔は売れてるはずなのだが…。     まぁ、いいか。 気を取り直して教室へ行くことにする。
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