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ﾊﾞｻｯ…ﾊﾞｻｯ…
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星のない空の下
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大きな月を背負う城…
佇む、女が一人。
「ただ今帰りマシタ。お嬢様。
やっと見つけマシタよ…」
ふわりと舞い降り、女性の前にひざまずく。
「そう…で、彼は もう 気付いてるのかしら？」
「いいえ。それは まだ…
あと少しなんデスがね。
面白いように成長してマスよ…」
「へぇ？ 楽しみだわ…」
微笑む艶めく唇。
「平和ボケした アノ男にも知らせマスか？」
「そうね…彼の協力も必要よね……
あの人…どんな顔するかしら？
楽しみね……。」
深い闇の向こうを眺める。
……
「我々も、もう限界なのですよ？
早く貴方にお会いしたいわ…」
グラスに注ぐ真っ赤なワイン…
一気に飲み干し、ゆっくりと城の中へ消える。
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