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「あーん!トラっち怖いぃー!!」
「…トラっち?!」
トラの顔が 沈む。
二人のやり取りは椿から不安を掃う。
(二人と一緒で良かった…)
自分のやった事を忘れれるわけではない。
『側にいる』と思うだけで落ち着けた。
「気にすんなよ………トラっち♪」
にやけた顔でトラの頭を撫でた椿。
その手を振り払い、わざとらしく怒って見せる。
ふざけたように取っ組み合う二人。
1番星の見えた空に響く三人の笑い声。
しばらくトラと二人で転げ回り、草の上に大の字になって 寝転ぶ。
まだ笑いが治まらない。
「あー最高!!椿チャンもトラっちも!!」
ターニャも 寝転がり、見上げる空。
並んで見る世界。
静かで穏やかだ。星の瞬きはどこの世界も変わらない。
「俺…二人と出会えて良かった。」
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