迷子

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いつも変わらない朝。 「椿チャーン!オハヨー!!!」 その声と一緒にドアは勢いよく開いて、強引に毛布を剥がされる。 空気はまだ冷たくて、椿は、小さく震えた。 「……ねーチャン……おはよぉ」 カーテンを開けた姉に、眩しさと不快さでしかめた顔を向ける。 縮まったままケータイを開いて、一瞬のフリーズの後、 跳び起きた。 少々、気弱で軟弱な椿。 その上 160㎝足らずの身長、 日焼けを知らない白い肌、大きな目に長いまつげ…… 『女みたい』と学校では、少し浮いた存在。 それでも クラスメイトとの会話は 刺激的で学校は嫌いじゃなかった。
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