9人が本棚に入れています
本棚に追加
/58ページ
「ロザリー!ロザリー、起きなさい。もう朝よ!」
幸せの一時は母の声によって壊されてしまった。
ベッドの中で瞑っていた目をゆっくりと開ける。
何時もと変わらない私の部屋だ。
全体的にピンクが多いのは私がピンクが好きだからではない。
母が好きなのだ。
「…………はぁ。」
溜息をつきながら、私は制服に腕を通す。
鏡の前に立ち身だしなみを整え、最後にお気に入りの青いリボンで髪を結わえる。
「………よしっと。いくよ、セルシウス。」
猫の姿に戻ったセルシウスを肩に乗せ、私は母が待つ一階へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!