愛しき亡霊

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それはどうだろうすごく晴れてた気がする。もう夏も過ぎちょっと肌寒くなってきたそんな時。キミにあった。 キミにあった時うるさいやつだな程度で。 その時はまだキミの過去も未来さえも知らなかった。 軽い手伝いのつもりでキミと組んだバンドいつしかキミを目で追いかけて・・ 俺はいつも自分が見える世界だけが全てと思っていた。 キミの過去もまだ全て愛せると・・! キミの過去は残酷にキミの輝くはずの未来さえ飲み込み・・ でもキミは世界を愛した。 そして二人の何気ない日常を・・。 俺はキミに贈る言葉をつむいでた。 俺はまだキミと俺の未来を見ていたのだと思う。 不意の電話。 突然の終わり。 まだまだ二人の物語が進むのだと・・。 横たわる君。 嘘だと叫ぶ声にならない言葉。 医者がなんか言ってる聞こえてはいたはずが・・。 もっといつもどうりできると思ってた・・ キミの最後の言葉「ごめんね・・」 異様に震えた声でつむいでた言葉は「なに言ってんだまたバンドするんだろ。早く治すんだろ。」 キミはかすかに笑って・・ 俺はまだステージにいる。 ここには何故かキミがいる気がする。 何度か恋もしたがまともな恋などできやしなかった。 生きてさえいれば・・。 薄暗いステージ。またキミを探してる。 不意に聞こえるキミの声。 それは愛しき亡霊。 残酷なまでにキミの笑顔が残る。 だけど・・。 薄暗いステージ。 まだキミを探してる。 愛しき亡霊。
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