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まぶしい光に目をくらませながらそっと重い瞼をあげると、心配そうにこちらを見つめる少女と目が合った。
「目を覚ましたわ。気がついたみたいね。」
莉架は身体を起こして辺りを見回した。
どうやらベッドに寝かされていたようだ。
「ここは…?」
「私の家よ。あなた、ランドンの丘に倒れていたんですって?見たところ、この辺の者じゃないみたいだけど…どこからきたの?どうやってランドンの丘に登ったの?」
興味津々で質問してくる少女に戸惑いながらも、自分が何をしていたかを思い出そうとする。
すると、ドアから一人の少年が現れた。
「あ…さっきの…。」
「ティアラ。そいつやっと気がついたのか。」
「ええ。ランドンの丘にいたわりに、強力な魔力を感じないのよ。」
ふーん。と一言。
そして莉架のほうへ近づいてきた。
その少年は黒に近い紺碧の瞳をしていた。
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