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「まさか、このために」
美羽は驚いた顔をして恵を見ている
「なんのことですか?私はただ食べてしまった弁当の変わりに私のをあげただけですよ」
京は、なんかいやな空気だなと思いながら弁当箱の蓋を取った
「なによ、この豪華さ」
美羽は愕然として恵の(今は俺の手元にある)弁当箱を見た
「私が作った傑作ですわよ。味は保証するわ」
「フレンチか、またいつもながら勝てる気がしないな」
そう言って京は食べ始めた
「お味はどうですか」
京の顔を覗き込むように恵が顔を出してきた
「あぁ、普通に上手いよ。また勝負をしたいくらいに」
「今度は負けませんよ。この前のは失敗作何ですから」
「まだやろうとしてるの」
いきなりの冷たい声に京はドキッとした
「あら奏、どうしたの」
「いや、また勝負するのなら私もまぜて欲しいなーと思って。前回は二人だけだったし、私も・・・」
そこで奏の声がゴニョゴニョとなってしまって京は聞き取れなかったが、美羽と恵は奏を睨んでいた
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