ライフル

2/3
前へ
/18ページ
次へ
アサルトライフルの利点は、装弾数が20~30発と多く、セレクターバーでセミオートとフルオート(ものによっては3点バーストも)に切り換えられ、弾薬が短いために個人が大量の弾薬を携帯出来るようになったことである。 最初期のアサルトライフルは、ドイツのMP43とStG44で、ヒトラーによってSturm gewehrシュトゥルムゲヴェール(突撃銃)と呼ばれた。 MP43の前身はMKb42機関騎兵銃で、非常に優秀で、前線で必要とされたが、ヒトラーがそれを認めず、大量生産を渋った。 ヒトラーが、MP(マシーネンピストーレ)を突撃における最良の兵器とみなしていたことを、軍需相アルベルト・シューペアは逆手に取り、独断でMPの名を与えた。目論み通りに大量生産が開始された。 後に、殊勲を挙げた3人の将軍に勲章を与えようとした際に、3人が口を揃えてMKb42の有用性を説き、大量に前線に送られたしとアピールした。 ヒトラーは自分の命令が守られなかった事に激怒したが、その有用性を理解し、大量生産に踏み切った。 1944年には、すでにMPという名で欺く必要が無くなった為、呼称が変更された。 初期のアサルトライフルの名前がマシーネンピストーレな理由はこうしたものによる。 戦後、この機能に注目したソ連は、元戦車兵のミハイル=カラシニコバのもと、堅牢で非常に優れたアサルトライフルを開発した。これは1947年に採用され、AK(アブトマット・カラシニコフ、カラシニコフ突撃銃)47と呼ばれた。 AK47の登場後、西側では、7.62mmのフルオート射撃は、銃口の跳ね上がりが大きく実用的でない、との意見が大勢を占め、西側のアサルトライフルは5.56mmで行こうとの案が決まりかけていたものの、アメリカが従来の高威力弾による遠距離戦闘にこだわったため、NATOの弾薬規格は7.62mmとなった。 アサルトライフルには、ブルバップライフルという派生系が存在する。 代表的なものは、ファマスやAUG。 これらの銃は、機関部を銃床内に入れたもので、一般的なライフルと同じ銃身長の場合には全体をコンパクトにでき、ホールド出来やすいという利点がある。 しかし、照準線が短いために光学照準器が必要だったり、排莢口が顔の近くにあるために危険で、利き腕を選ぶ。また、コストが高く、破損しやすいために銃剣戦闘に向かない。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

245人が本棚に入れています
本棚に追加