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うさぎは小さな手に
たくさんつんだ花束を
握り締めて黙りこくる。
「うさぎ。
いいかげんにそれを
私達に返してはくれないか。」
軍隊の間から、
黒いスーツを着た男が
でてきた。
男の名はクジラオ。
「死んでも渡さない」
うさぎは振り返らず
しゃがんでクジラオに
背を向けたまま
無表情でそう言ってやった。
「あまり手荒なまねは、
したくなかったが……
…捕まえろ。」
きにくわない。
その声も
その表情も
おまえのその存在が。
「うァァァああああああ」
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