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闇に染まっていく世界
「～にゃにゃにゃ～♪
足りない心を～♪」
ご機嫌に歌いながら
タクヤを引っ張って
歩くうさぎ。
それでも無表情。
「うさ。」
「ちがう。うさぎぃ。」
ぎぃで振り向いたうさぎは
また苦い顔をしてる。
「笑わないけど
変な顔はするのな。」
「…む！？」
「はははッ。うさぎ。
これからどこいくの？」
するとポシェットから
ごそごそと何かを
取り出したうさぎ。
「じゃあ～ん♪」
「あｯ…それ…」
うさぎが握っていたのは
オレンジ色した可愛い花。
「ﾄﾘｯｸﾌﾗﾜｰぢゃん！！」
「タクヤよく覚えてたな♪
正解正解～♪」
そんなうさぎを見つめて
タクヤは無邪気に笑った。
「うさぎねぇ～
世界の果てが
見てみたいんｮお。」
「うん。」
「うさぎの島も
南だけど…ﾄﾘｯｸﾌﾗﾜｰは
まだ南の方向を向いてるでしょｫ。」
「うん、そぅだね。」
タクヤはまた
ニコニコしてる。
「きっと南についたら
この花は空を見て咲く
はずでしょぉ。タクヤぁ。」
「うん。そうだね。」
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