過ぎ去った日常

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次の日。 目覚めると フェリアはいなかった。 「ふん…………」 不思議なもんだな。 孤独には 慣れていたはずなのに。 一人になりたいと 思っていたはずなのに。 「………………」 隣にフェリアがいない だけでこんなに不安に なるなんて。 「………………」 おかしな話だ。 「早く……帰って来いよ………」 自分の口から漏れた言葉に驚く。 いや、これが俺の本心か 心の支えを求め 支えが無ければ一人で 立つこともままならない哀れな少年。 それが俺の真の姿だ。 「……………」 しかし、そんな俺の願いも虚しく。 何時間待っても、フェリアは帰って来なかった。
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