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病室で博人に……………
ハンターに襲われてから
二週間が過ぎた。
「ま、待て!私は指示されただけなんだ!」
腰を抜かして座り込んでいる男。
「ほう、誰かに指示されて俺を殺しに来たって訳か?ハンターさん……………」
これで八人目。
次々と俺の命を狙って
ハンターが現れる。
「他の奴らも同じことを言ってたよ、博人に指示されたって………」
俺はハンターに突き付けていた鎌をゆっくりと退かす。
「博人に伝えろ、手下ではなく自分自ら俺を殺しに来いと」
「た、助けてくれるのか…………」
「伝言を伝えさせるために、お前は殺さない」
俺をハンターの腹を蹴り上げて、こう付け加えた
「早く失せろ、俺の気が変わらないうちに、な」
ハンターは悲鳴を上げながら去って行った。
「………雑魚が」
最近、ずっとこんな調子だ。
常に誰かに命を狙われている。
味方なんかいない。
いるのは敵だけ。
正直こんな生活にも疲れてしまった。
「フェリアもこんな感じだったんだろうな……」
今になって、ようやく
フェリアの、紗夜の苦しみがわかった。
「まぁ、今さら遅いけどな……………」
降り出した雨の中
俺は歩き始めた。
俺自身と
決着を付ける為に………
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