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「うわぁぁぁぁぁ!」
自分の叫び声に驚いて
目が覚めた。
「クソッ…またこの夢か…」
最近よく同じ夢を見る。
「いい加減にしてくれ…」
あれから
三年の月日が
流れたというのに
俺は今だに彼女を…
紗夜(さや)の事を
忘れることが
出来ずにいた。
彼女は俺のせいで
死んだ。
俺が
約束を守れ無かったから
「ちっ……」
俺は軽く舌打ちをして
ベッドから降りた。
今更
寝直す気にもならない。
「………………」
何だか無償に
腹が立ってしかたがない
この夢を見た後は
いつもそうだ。
苛立ちを和らげる為に
タバコへと手を伸ばす。
「………空、か」
しかし
タバコの箱は空だった。
こういう時に限って
空とはついてないな。
「………しかたない」
俺は箱を握り潰すと
ゆっくりと立ち上がった
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