物語の真実

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「……………いつから? いつから気付いてた?」 フェリアが、鎌を下げる 「最初から、と言ったら嘘になるがな………………途中からだ」 最初から妙な違和感は 感じていた。 何かがおかしい。 何かが違う。 そんな違和感を 感じ続けていた。 まるで、誰かに操られているような違和感。 「よくよく考えてみればおかしな話だろう?」 死神なんて非常識な 存在をすぐに受け入れる ことが出来て。 復讐の為に死神となる。 「全て現実では有り得ないことだ」 所々記憶が無いのも頷ける。 何故なら………… 「その部分が省略され、書かれていないからだ」 初めから無い物を 覚えてるはずがない。 「第一、俺には紗夜なんて彼女もいなければ、博人なんて幼なじみもいない」 今まで 気付かなかったのが 不思議なぐらいだ。 「そもそも、俺と言う人間自体存在しないんだよ」 存在しない人間に 彼女や幼なじみが いるはずがない。 当たり前のことだ。 「以上の事を踏まえて、俺は断言する」 これで ようやく終わりだ。 「俺達は、誰かが書いた小説の中のキャラクターだ……………」
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