女心

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ノリコは自分の部屋で黒い物体の事を考えていた。 黒い物体の事を考えると、とてつもない不安が押し寄せて来た。 pipipi… ノリコの携帯がなった。 「はい。もしもし。」 「もしもし。久しぶり! 覚えてるかなぁ? オレ!遊馬 秀。」 遊馬 秀(ユウマ シュウ)と名乗る男はノリコの幼なじみだった。 「シュウ!久しぶり!! どうしたの?」 ノリコは高校の時にシュウの事が好きだった。 その恋は片思いのまま言わずに終わったが、 電話の声を聞くまで忘れていた。 「今何してるのかなぁ… って思ってさぁ。」 「別に何もしてないよ。」 「今週の日曜日なんだけど…暇?」 「えっ?う、うん」 「遊ばない?」 「良いよ。」 突然の申し出にノリコは驚きと嬉しさで、 頭で考えないで答えてしまった。 「詳しくはメールするょ。 それじゃ日曜日ね。」 「あっ!待っ…」 ブツッ……… 「ヒトナリ… 怒るだろうなぁ…。」
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