力を持つ者

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学校が終わって二人は図書館に向かった。 あの黒い物体を知るために…。 「あの黒い物体は何なの?」 「…分からない…」 「何で知らないのよ?」 「何で?って…。 …小さい頃に聞いた話だけど、 この辺の地下鉄は元々は鉱山の跡地だったらしい。」 そう言って、ヒトナリは昔の新聞を開いた。 そこには『鉱山の跡地を有効利用』と書かれた見出しがあった。 「この時から人が謎の死をとげたり… 霊能力者が何人も行方不明になってるみたいだね。 記事によると…」 そう言って記事に目をやる。 『霊能力者が黒い物体を見た』と書いてある。 その記事を読んだノリコは背筋が凍るくらいに寒気がした。 「ん?…どうした?」 「私にも…見えたってことは…霊感があるの?」 ノリコは恐る恐るヒトナリに聞いた。 「霊感ってもんじゃないよ…。 かなりの力を持った霊能力者だと思うよ…。」 「ってことは…??」 「オレの右目と同じ物を見ることに…」 「そうじゃなくて…」
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