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とうの俺はというと、嫌な汗を顔にうかべながら、周りにまで聞こえそうな心臓の音を必死で隠して平然を装おっていた・・・が。
「これからどうするんだよ!?」
今俺は、格好つくつかないよりも不安がまず先に走っている状態な訳で、つい取り乱してしまった。こんな状況で格好なんて構ってられるか、なんてふっきれる始末。
情けなく俺が叫ぶと、低い落ち着いた声が呟いた。
「・・・どうして俺達だけが捕まったんだろうか」
「さぁな。たまたま俺達だった、ってのも充分ありえる話だぜ」
暗闇の中で飛び交う言葉。
顔も姿もはっきり見えないのに声だけが聞こえる。
何だか、変な感じだ・・・
(せめて、少しでも明かりがあればな・・・)
そう思って、何気無く腰に手を伸ばすと、固い何かに当たった気がした。
(あ・・・)
とあることに気付いた俺は、会話の中に恐る恐る入り込んで4人に言った。
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