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「先ずはこの部屋から出る。その後に没収された物を取り返して脱出ってところか」
「ここに来るまでにこの部屋以外に部屋は3つあった。荷物が置いてあるとすればそのどれかだろう」
「敵の人数は知ってるところで7人・・・実際はそれ以上いるって考えるのが普通だな」
「戦闘になるのは避けられないかもね」
(すげぇ・・・・)
ものの見事に話が進んで行く。
俺がここですごいと思ったのは、こいつらの観察力だ。
ここに来るまでの間、様々な情報を一瞬の内に確認していたのだ。
やっぱりこれは、旅の経験からくるのだろうか。
「列車の時はやたら強そうな武器持ってたみてぇだが、あれは常に持ち歩ける代物じゃねぇはずだ」
「こっちに武器さえありゃ並の武器相手ならなんとかなる。肝心なのは武器を取り返す前だな」
「相手の方が有利なのはわかってるんだ。どんな状況であれ気は抜けない。」
最後にアルヴァが指を交差させながら言うと、俺達は静かに頷いた。
「さて、どうやってこの部屋から出ようかね」
カーライルが呑気にのびをして言った。
「あ、こういうのはどうかな?」
今まで会話に参加してなかった俺は、遠慮がちに手を挙げて久しぶりに口を開いた。
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