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どうやら皆の荷物もまとめてここに置いてあったみたいだ。
(つくづく手抜きだなぁ・・・)
「おっ、これなんだ?」
なんて、いきなり好奇心を剥き出しにした最年長のカーライルがとあるものを指差している。
指の先にあるものは、四角いフォルムに黄色と黒のストライプ、真ん中には赤くてまるいボタンスイッチ、極めつけには「WARNING!」なんて赤文字がボタンの下に書いてある無機質なもの。
あきらかに、仕掛けというか、罠というか・・・そんな怪しい雰囲気がある装置だ。
良い年してウキウキするおっさんに呆れたアルヴァが、荷物から早速取り出していた本を閉じてため息をつく。
「何だろうとむやみに触るなよ」
「え?」
カチッ・・・・
「「「え?」」」
このおっさん、スイッチ押しやがった!!
瞬く間に施設中に耳をつんざくブザー音がこだまする。
ほらみろ、なんだか危ない展開になってきたぞ。
「押しちゃったー」
「押すなって言ったじゃねぇか!この文字見えないのか!?注意って意味だろ!」
装置を何度も指差しながら、人一倍気の小さい俺は(ただこういう経験が少ないだけだ!)尋常じゃないくらい慌てふためいてこの無邪気でふざけたおっさんをどやした。
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