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「悪いなー。俺、ガイコクゴ習ってないんだわ」
なんて頭を掻きながら呑気に笑うカーライルを見ると、怒る気すら失せてしまう・・・
さっきまでの旅経験者様の凄みはなしだ。
「もういい、居場所がバレたら厄介だ、移動するぞ!」
俺達は急いで部屋の入り口へ駆けだした。
「!、お前らどうやってあの部屋から!」
「うわ、もうバレた!」
部屋から出た瞬間、隣の部屋から飛び出した男と鉢合わせてしまった。
すかさずラギィが男に飛びかかる。さっき取り返した手の中のナイフがギラリと光った。
女の子なのになんて勇ましいんだ・・・!
ラギィの援護のつもりで、俺ははじめの部屋で男達から取り上げた銃を構えた。
もちろん撃つ気は無いし、見せかけだけど。
先程同様、そんなに時間もかからずに男は顔を地に伏せた。
勢い良く構えたものの、威嚇にすらならない内に事が済んでしまったから、俺は渋々銃をホルスターがわりのベルトに差し込むことになった。
「先を急ぐぞ」
何事もなかったように涼しく振り返り、この台詞。
さっきも言ったように女の子なんだけどな、なんか、かっこよく見えるぜ・・・
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