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「ほらこれ、依頼書ってやつじゃないのか?」
落ちていたその紙を拾って皆に向けると、側にいたアルヴァに取り上げられる。
「あぁ、間違いなく依頼書だな。ずいぶん日付が古いから、この依頼はもう終わってると思うが」
「探せば他にもあるんじゃねぇか?こういう連中は金のためならどんな依頼でも受けるだろうからな」
「ボウズが言ったように、俺らを捕まえるのもこういった依頼のひとつだろう」
「あ!」
部屋の奥の方を探していたコリーが声をあげた。
「どうした?コリー」
「ジオット、これ落ちてたんだ」
そういってコリーから遠慮がちに差し出されたのは一枚の写真だった。
その写真をのぞきこむと、そこに写っていたのは・・・今より少し幼いが、紛れもなくコリーだった。
「・・・ってことは、こいつらの目的はコリー、なのか?」
「そうかもな・・・残りの俺達はたまたま同じ車両ににいたから、口封じにってところか」
「でも、なんでコリーを」
「・・・僕、なんとなく目的はわかると思う」
「そうなのか!?」
俺が心配になって尋ねると、コリーはワイシャツの袖口を握っておずおずと頷いた。
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