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旅に延びる路
施設を後にした俺達は、何もない荒野をひた歩いていた。
あの施設には車で運ばれた訳だけど、そこまで遠くまでは行ってない筈だということで、一度線路に戻ってそこから近くの村でもなんでもに行くらしい。
車のタイヤが作った軌跡を頼りに、俺達は黙って歩く。
また車を使って戻れば良いと思ったんだけど、よく考えれば列車もテロリストの被害にあっているから、あの車を見たら俺達がテロリストだと勘違いされるかもしれないし(2回も誤解されるのはごめんだ)、何より車の運転が出来る奴がいなかったため、多少長くても歩くことになった。
・・・見渡しても本当に乾いた土ばかりだ。
世界は、どれだけ荒野が広がったんだろう。
残された緑は、あと、どれくらいなんだろう・・・
度々起こる砂埃に軽くむせながら、俺はこの現状をしっかりと目に焼き付けて進んだ。
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