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「集中して狙いを定めろ、両手で構えた方が良い」
「了解」
自分は片手で持ってる癖にな。でもそんな文句は言わずに(俺もいつかやってやる)もう1つの手を銃に添えた。
「後は、タイミングを合わせて引くだけだ。躊躇うなよ」
ズガン、と激しい音をたててカーライルの銃から弾丸が発射される。
その一撃は見事化け物の胴に当たり、化け物はくの字に体をくねらせて悲鳴をあげた。
カーライルがこっちを見てニヤリと笑った。俺も、続こう。
ほのかに手に汗が滲む。
この引金を引くだけで、あんな恐ろしくおっかない攻撃が繰り出されることになるんだ。
正直、恐い。
躊躇うなって方が無茶な話だ。
慣れたらこんなの、普通になるのかな・・・
こうなりゃ意地でやってやる。
「いっけぇぇぇっ!」
引金を思いきり引いた。少し固い。
「うあっ」
ビリビリと体に衝撃が走る。銃口が煙をあげる。
同時にパン、と乾いた音が荒野に響いた。
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