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「宿はとったぞ」
宿屋から出てきたアルヴァを皆で迎える。
カーライルはこの村に馴染みがあるらしい。
なら、宿取りだってカーライルが行ってくれれば早く事が済んだろうに、何故か頑なに嫌がるもんだから代わりにアルヴァが済ませてくれた。
「さて、一応これで脱出計画は完了って訳だな。」
カーライルが腕を伸ばして首を鳴らしながら言った。
「休んだら、また各々の目的を果たそう。
それまでは、まだ共に行動することになるな」
アルヴァが言って、皆が頷いた。
俺は…ここからまた本来の目的地を目指さなきゃいけない。
思えばとんだ寄り道だった…
あのままスムーズに列車が目的地に着いてくれてれば、俺は今頃任務を完了してたかもしれない。
でも、いろんな経験も出来たし、俺には無駄ではなかった。かな。
「また列車に乗るつもりなら、この近くの駅にもう一度行けばいい。
施設から線路に戻った時、列車はもう撤去されてたから、明日になればいつも通り運行するだろ」
カーライルが丁寧に教えてくれた。本当、皆にはお世話になったよな。
流石経験者と言うべきか。
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