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「・・・・へ?」
突然のことで、俺は不覚にも間の抜けきった声を出してしまった。
どういう訳か、俺の目の前には銃とナイフが合計4つ、先端が俺に揃って並んでいるのだ。
各々の持ち主はこの車両にいた残りの4人で、陽気な雰囲気だった男も、無邪気な笑顔を見せてくれた少年も、鋭い目付きと銃口できっかり俺を捕えている。
旅立ち早々ついてないどころじゃない。俺は今、意味不明に命を狙われている。
こいつらがテロリスト?
俺を狙うってことは、プロジェクトを知ってるのか?
それじゃあ目的はケースの中身?
俺はいつになく動揺をして、周りの4人の顔を見比べながらも、アタッシュケースを更に更に強く抱えた。
古びたウェスタンハットの男が言った。
「ボウズ、そのケースの中身は何だ」
「え、」
・・・中身を知らない?
「言ってみな」
男が銃を軽く振って煽ってきた。
圧力をかけられた俺は、怯えながら精一杯答えることにした。
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