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「こ、これ、は、プロジェクトに必要な、大切な物でっ」
最後の方は半ばヤケになりながら、そう言って男から目を背けた。
恐くて恐くて、俺はすでに半分涙目だ。
17にもなって人前で泣きべそかくなんて、きまりが悪すぎる。
「プロジェクト?何のだ?」
「ぐ、グリーンプロジェクト・・・」
「あぁ?何だそりゃあ。この騒ぎはお前がやったんじゃねぇのか」
「・・・は?」
え?こいつらがテロリストじゃなくて、まさか、俺がテロリストって疑われてたのか?
こんな旅初心者が?
「なっ、なわけねぇだろ!俺は今日地元から出てきたばっかりで、列車だって初めて乗った初心者中の初心者だっ!」
誤解された怒りから、俺は声を荒らげた。
我ながら情けない事を言ってる気がするけど、それどころではない。
「初心者?そんなナリして何言ってやがる」
次に尋問を仕掛けてきたのは俺と年が近しい少年だった。目付きが悪すぎる・・・
彼には服装の事を指摘されたようだった。
確かに俺の上着は、年季が入りところどころ傷んだ大きめのコートだ。これだけ見れば、相当な経験者と取られてもおかしくないかもしれない。
だが、俺がこいつを着ているのには理由がある。
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