chapter.1

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やばい・・・。 かなり怒ってる・・・。 「ごめんね?これからはできるだけ起きるようにするから・・」 僕は必死に謝る。 遥は怒ると本当に恐いのだ。 昔プールに行ったときに、ケンカになり、水中に沈められた時は、本当に死ぬかと思った。 「知らないよっ!幹也なんか死ぬまで寝てればいいんだ!」 きつい一言に、ちょっと気持ちが沈む。 確かに、毎朝ちゃんと起きられない僕が悪いのだが、そこまで言われると、さすがにへこむ。 僕はしゅんとしてうつむいた。 しばらく2人とも無言で歩く。 ・・・沈黙が痛い。 すると不意に、遥が口を開いた。 「・・もう寝坊しない?」 「うん!絶対しない!」 だいぶ怒りが鎮まってきたようだ。 このチャンスを逃すと、いつまでこの状態が続くかわからない。 「・・本当に?」 「うん!これからは気を付けるよ!」 僕は必死に謝罪する。 僕は笑っている遥が好きなのだ。 怒っている顔は、あまり好きではない。 ・・恐いし。 「じゃあ、許してあげる。本当に気を付けてよ?」 遥の顔から、怒りが消え失せ、いつもの微笑みが浮かんだ。 僕はこの笑顔を好きになったのだ。
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