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拓海は気絶している少女を背に、押入のダンボール箱から猿ぐつわを探し始めた。
このダンボール箱の中には、拓海の個人的な趣味で購入していた拘束器具や、淫具などを詰め込んだコレクションが山を作っている。
器具は、ひとつひとつ丁寧にチャック付のビニール袋で包まれ、使用される時を待って保管されていた。
全ての器具のパッケージが解かれいるのは、拓海が器具を眺めて使用したためである。
実際に使用する事になるのは今日が初めてだ。
拓海は、なおも楽しげにコレクションボックスを漁り続ける。
そしてようやく、電動淫具等の山の中から目的の品を発掘した。
ビニール袋のチャックを開き、猿ぐつわを取り出すと彼はキッチンに向かい、丹念に器具を洗い始める。
キッチンを使うのは久々だ。決して汚れを許されぬ調理場所。
そこに、こんな不浄のオーラを纏う物を持ち込み、野菜のように洗っている事も拓海の興奮を誘うには十分すぎる程。
拓海の下半身は、また自己の存在を主張し始め、内側から布越しにファスナーをノックする。
理性に歯止めの利かなくなりつつある拓海はジッパーを下げ、膨張した自らの象徴を窮屈な部屋から解放した。
水洗いを終えた猿ぐつわを手に、ベッドまで戻ると今度は迷う事なく、少女の口に猿ぐつわを装着させようと艶やかな唇を指で開く。
一瞬、猿ぐつわを噛ませる前に本来よりも膨張した自分を唇に挟ませようかと邪道な考えがよぎったが、ここでの失敗は許されない。
外れかけていた理性で衝動押し止め、指で少女の口をこじ開けて猿ぐつわを噛ませた。
理解しているにも関わらず、目隠しだけはどうしても拓海は我慢できず、とうとうアイマスクの使用を断念した。
勿論、こんな中途半端な状態では失敗する事は誰の目にも明らか。
それでも彼女に目隠しを装着させる事は、己が信じる神を冒涜する以上の禁忌であるように拓海は感じていた。
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