サヨナラ…②

2/2
前へ
/28ページ
次へ
無理矢理友達等に引っ張られて彼女のお通夜に連れて行かれた うちの高校の生徒が沢山いた、先生も 沢山の人達が泣いている、でも俺は泣いてない、いや悲しみすらわいて来ない…現実を受け入れたくないから 俺達の焼香の順番が来た、俺の目の前に棺と祭壇と彼女の写真がある それを見たら現実に引き戻され涙が溢れてきた、お母さんが「田中君でしょ?リエがいつもあなたの事話してましたよ、顔を見てあげて下さい」と言い泣き崩れた。 友達と先生に引きずられて棺の前に行き顔をを見た、あんなに綺麗だった顔が沢山の傷が付いて…「ダンプと正面衝突だったんですって、可哀想にこんなに傷だらけになって…」俺の隣に居た女の先生がそう言って泣いていた。 俺は彼女の顔を見た瞬間体の力が抜けその場に倒れ込み泣いた…初めて人の前で泣いた もう自分で立っていられない位に泣いた 俺は外に運ばれても泣き続けていた、俺はさっきの女の先生に問い詰めた「何でアイツが死なないかんの?アイツ悪い事何もしてないよ、俺が待ってるって言ったから?俺がバイクで一緒に帰ろ言ったから?何で?答えてよ」言葉にならない位に泣きながら問い掛けた その先生は泣きながら「あなたが悪いんじゃないの、誰もあなたを責めたりしないから、自分を責めないで」と言って優しく抱き締めてくれた…その後の記憶はいまでも思い出せない
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加