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部屋の中は暗かった。そしてその闇の中を何かがうごめいている。
いや違う、闇そのものがざわざわと動いている!
「おい!なんなんだこれは!!」
「お静かにお願いします」
和倉は静かに私たちを制する。
そうこうしているうちに、うごめく闇は凝り固まるように一カ所に集まり次第に形を成していった。
それはまるで人の顔のようだった。
始めはぼんやりとした形だったが、闇が凝縮するにつれハッキリとしてくる。私も蜂島さんも得体の知れない存在に恐怖していた。
人の顔をした闇は、今にも襲いかかってきそうな憤怒の形相になり…
ジャマヲスルノ?
あの声だ。
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