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「よし、じゃあ暗くなる前に中も撮っちまうか。」
そして空を見上げ
「まあこの天気じゃ余り変わらん気もするが」
湿気を帯びた大気が息苦しい。
中に入ると更に不快感が増す。
はがれかけた壁紙。むき出しの壁面には黒々とカビが繁殖している。
肝試しに来た者たちが捨てていったのだろう。足元にはゴミが散乱している。
湿気のせいだろうか。何かが肌にまとわりつくような奇妙な感覚がある。
そう。まるで暗闇で見知らぬ誰かがそばに居るような…
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