37人が本棚に入れています
本棚に追加
高そうな制服だなあ~
なんかどっかで見た事あるような気がするんだよな、
この制服…
そんな事を思いながら、少年の制服を乾かしていく。
「(あ、そういえば名前きいてないや…)」
Σって、その前に自分も名乗ってないじゃん!
ガチャ
「あの…」
少年がお風呂から出てようだ。
髪からポタポタと水を滴らせてトボトボと歩いてきた。
「ここ座って、」
「う、ん」
ちょこん、とソファーに座った少年の頭にタオルを被せて、拭いていく。
「ごめん、まだ名前言ってなかったよね。私は、藤山柚姫。あなたは?」
「僕、は小早川悠。」
「悠君か!」
小早川…どっかで聞いたことあるようなないような…
「…なんか、お姉ちゃんみたいだ」
「ん?私?」
「うん」
コクリ、と悠君が頷く。
「お姉ちゃん…そっかな?悠君、上いないの?」
「…いる、けど…」
悠君の表情が曇った。
あまり…仲良くないのかな…?
「仲良くない、から。だから、一緒に遊んでくれるお姉ちゃん、が欲しかったんだ」
「そっか…」
ドライヤーで、悠君の髪を乾かしていく。
とても綺麗なブロンドだ。
「でも、みんな僕のこと嫌、いだし…」
「…」
.
最初のコメントを投稿しよう!