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「(私に用事・・・?いやそれは考えすぎか。)」
学校教えてないし、別の用事で来たのかもしれないし。
「きりーつれーい」
そんなことを考えていたら、ホームルームが終わった。
でもやっぱり彼が気になるので、少し早足で校門へ向かった。
『・・・誰?』
『誰かの弟じゃない?』
『そんな訳ないでしょ。だってあの制服・・・』
校門前はざわついていた。それもそうだろう。ブロンドの美少年が校門前に立っているのだから。
徐々に近づいていくと、
悠君と目があった。
「・・・!お姉ちゃん!」
「わっ・・・!」
悠が私に抱き着いてきた。
みんなの視線が一斉に私に集まる。
・・・し、視線が痛い。
驚いてる人もいれば、ニヤニヤと笑いながら見ている人もいる。
そんな事はお構いなしに、悠君はさっきより強く抱き着いてきた。
「ゆ、悠君!どうしてこんな所にいるの?」
「お姉ちゃんに会いに来たんだよ!」
にっこり、と可愛い笑顔で私に微笑む。
「遊ぼ!」
「へ?」
可愛いなあ・・・なんて思っていると、悠君が勢いよく言い放った。
おかげで私は間抜けな声が出てしまった。
「行こう、お姉ちゃん!」
「え?あ、ちょっと!悠君!?」
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