☆恋散る☆

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そんな風に思っている時だった。 「ねぇ、私も混ぜてよ!」 あたしと正木君の話を遮って、葉子は不機嫌な様子でそう言った。 「あ、ごめん、葉子! ……それじゃあ、あたし先行ってるね」 あたしは笑顔で一言謝り、足早とその場を離れた。 ……早く離れなきゃ。 内心、物凄く焦っていた。 葉子が妬いた。 これ以上あの場に居て、正木君と話していれば、葉子はあたしに対して嫌な感情を覚える可能性がある。 ……そんなの嫌だ。 だからすぐに退いたんだ。 だって葉子とはこのまま仲の良い親友でいたい。 「またな!」 後ろから正木君が手を振って、微笑んでくれた。 正木君との距離は、しばらくはこのままの状態を保っておきたいと思う。 正木君との距離がこれ以上近づいたり、遠くなったりしないように…… しばらくの間は……
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