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「ごめん、七乃。
あたし部活ノート提出して来るから、校門辺りで待っといて?」
あたしは一方的にそう言うと、駆け足で職員室へ向かう。
後ろから「わかったー」と言う声がした。
廊下を駆け抜け、職員室に到着。
乱れた息を整える。
「失礼しまーす」
そう言って中へ入り、バスケ部の顧問の阿部先生を探す。
だが、いくら見渡しても居なかった。
─あれ?おかしいな。
あたしは諦めて職員室を後にした。
阿部先生は体調不良で、ここ最近休んでいたけれど、今日から出勤している、と聞いた。
久しぶりに出勤したため、疲れてしんどくなり、早めに帰ったのではないだろうか。
だけど、もしかすると部室で何か作業をしているのかもしれない、と思い、あたしは部室へ向かって歩き出した。
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