☆揺れる心☆

5/20
前へ
/572ページ
次へ
「……」 正木くんは黙り込んでしまった。 ─あ あれ? あたし不味いこと言った? 「……ご、ごめん!」 あたしは下唇を噛んだ。 すると正木君がパッと顔を上げてこう言った。 「いや!違うんだ。 俺こそごめんッ 気にせんといてな」 ……って言われてもなぁ。 気になっちゃうんだよなぁ。 「……あ、話変わるけどな! 昨日さ……」 正木君の表情がパッと変化した。 ─何の話だろ? なんだか正木君は言いにくそうにしている。 ─昨日あたし、何かしたっけ? ……まさか! 歯磨き粉を唇に付けたまま登校してしまったのが、バレたとか!? どうしよう! あれはただ気が付かなかっただけで! 決してあたしがだらしないとかそんなんじゃなくて…… うわぁ~もう! あたしがパニック状態に陥っていると、正木君が口を開いた。
/572ページ

最初のコメントを投稿しよう!

737人が本棚に入れています
本棚に追加