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「……」
正木くんは黙り込んでしまった。
─あ
あれ?
あたし不味いこと言った?
「……ご、ごめん!」
あたしは下唇を噛んだ。
すると正木君がパッと顔を上げてこう言った。
「いや!違うんだ。
俺こそごめんッ
気にせんといてな」
……って言われてもなぁ。
気になっちゃうんだよなぁ。
「……あ、話変わるけどな!
昨日さ……」
正木君の表情がパッと変化した。
─何の話だろ?
なんだか正木君は言いにくそうにしている。
─昨日あたし、何かしたっけ?
……まさか!
歯磨き粉を唇に付けたまま登校してしまったのが、バレたとか!?
どうしよう!
あれはただ気が付かなかっただけで!
決してあたしがだらしないとかそんなんじゃなくて……
うわぁ~もう!
あたしがパニック状態に陥っていると、正木君が口を開いた。
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