第 1 章

12/35
前へ
/308ページ
次へ
      成沢さんがニコッと笑って助手席のドアを開けてくれた。       私はドキドキしながら助手席に乗る。       那智って奴を後部座席に乗せて、成沢さんは運転席に乗った。       「那智様は、高宮グループの社長の息子なんです。私はそこで執事をしております」       「高宮グループ…?」       「日本一、いえ…世界一の企業です」       「そんなすごいとこの息子がアイツ!?」       私…やばいこと言っちゃってたんだ…       「瑠璃様は中学生ですか?」       「はっはい…3年生です…」       「なぜ新聞配達を?」       「私の家は貧乏で…父が借金してて!それで、私もバイトしてて…でも、母は逃げちゃって…ぐすっ…」     .
/308ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9756人が本棚に入れています
本棚に追加