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アキラは不思議そうに聞いた。
学校を見て回ったとき、そのような建物は見当たらなかったからだ。
カケル「ここには無いんだよ。二キロメートルくらい離れた森の中にあるんだけど、昔使われてたらしいよ。」
アキラ「今は使われてないの?」
カケル「うん。立ち入りも禁止になってるしね。古くて床のそこが抜けて怪我するかもって。…あと、変な噂もあるし。」
アキラ「変な噂?」
カケル「うん。昔、別館で行方不明になった人がいるんだって。」
アキラ「行方不明!?」
カケル「名前は何て言ったっけな?…たしか…」
?「別館には行ってはだめですよ。」
急に後ろから声が出た。
振り向くと、そこには髭の長い老人が立っていた。
少し太っていてがっしりした体形。
老人は、二人をにこやかに見下ろしていた。
カケル「こ、こんにちは!」
カケルが慌ててあいさつする。
?「はい、こんにちは。いい天気だねえ。」
そういうと、老人はスタスタと歩いて行ってしまった。
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