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帰り道。
アキラにとって初めての街は、見る物すべて輝いて見えた。
アキラ「きれいな所だね~。前にいた所とは大違い。」
サクラ「前はどこにいたの?」
昔を懐かしむアキラにサクラが聞いた。
アキラ「コロニー『Tk24』地域のあたり。自然の汚染がひどい所だよ。そこに比べたら、ここは本当にきれいだ。」
カケル「この町も最初から奇麗だった訳じゃないんだぜ。昔はもっと汚かったらしいけど、地域のみんなで力を合わせて、ちょっとずつ町を奇麗にしていったんだって。」
アキラ「へ~、ここがこんなに奇麗なのはそのおかげなんだ。それ、いつ頃の話?」
カケル 「十年くらい前じゃないかな。」
アキラ「十年前…」
ちょうど道の右側に森が見えてきたとき。
?《…ケ…ス……》
アキラ「え?」
頭の奥に音が直接響いた。
カケル「どうした?」
異変に気づいたカケルが、心配してアキラに言った。
アキラはカケルの声が聞こえなかったのか、右手で頭を押さえている。
?《タ…テ……タス…テ》
なんだ、これ…頭が…
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