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そこでパンパンと、手を叩く音。皆を静まらせてまとめる合図。恭介だ。
「ほらっ!理樹も落ち着けって!」
「だって…恭介」
「もうここまできたらやるしかないだろ?それに、これもリトルバスターズとしての青春の1ページだぜ」
そして恭介の手が理樹の肩に乗せられた。
理樹が不安そうな顔をした時、恭介はその無邪気な瞳で、何もかもを見透かしたような瞳で、そして何より温さを込めた瞳で、理樹を慰め、彼の手を引っ張ってきた。「あの事件(※)」以来、理樹は強くなった。そして、恭介の役目は理樹の手を引くことから、彼の背中を押すことに変わっていた。
だから、恭介は彼の背を押す。
「なっ!」
「…そう…かもしれない」
理樹は彼の屈託のない視線から恥ずかしげに目をそらした。
それで全てが決まった。
「よっしゃ!!俺たちで古河パンを大繁盛させようぜ!!」
『おー!!!』
一致団結。
こうして何だかんだいいながらも、リトルバスターズは再び動き出す。
彼女――西園美魚の筋書き通りに。
(※)あの事件とはリトルバスターズ!本編のこと。
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