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俺の名は、くぅ。
俺の身内は、尊敬の念を込めて、くぅさんと呼んでいる。
俺は小さい頃に、この家に引き取られた。
里子のようなもんだ。
若げの至りで、敵意をむき出しにした事もあったっけ。
今では俺も、すっかり丸くなって、滅多に怒る事はなくなった。
(ゴミ屋だけは、俺の縄張りを侵す気がして、昔の血が騒いだ)
家の人は、皆優しく不自由な事はない。
だが、家の外に出してくれないのが欠点。
一応紹介しておこう。
一番下っ端が、この家の父親。
一番へこへこしている飲んだくれの親父。
で、この家の息子は、俺の友達みたいなもん。
寝床に関して言えば、ライバル的存在でもある。
そして、この家のボス的存在なのが、ここの母親である。
さすがに、俺も気を遣っている。
この四人で暮らしている。
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