第4章

2/25
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/120ページ
中学生になった。 私と恭介は相変わらず何も変わらない。 恭介は剣道部に入った。 剣道浸けの日々になり、朝は7時半から、夜は7時過ぎまで毎日毎日練習に明け暮れる。 土日も練習試合や遠征などなにかしらあって、恭介が家にいることはあまりなかった。 私も部活に入った。 母の強い薦めで吹奏楽部に入部した。 一応うちの中学は市内では強豪と呼ばれるくらいのレベルであったため、練習はかなりしんどかった。 体力にはある程度自信があった私でも、基礎である腹筋や走り込みなど体力作りには少し苦戦した。 そんな感じで私も毎日忙しかったので、恭介とのことに気を留める余裕がなかった。 クラスは同じだけど女子と男子の間には小学校にはない壁みたいなものがあり、話せなくなった。 年齢と比例して、私たち二人が共に過ごす時間は自然に減っていった。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!