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桜が綺麗に咲き乱れている道をただ一つの影が通り過ぎていく
『ここが今日から僕の…』
今から挧月は、新しい世界へと踏み出す
周りの同級生であろう生徒と制服が違う
『あれ、なんでだろ…
そういえば僕は[妃]っていう特別扱いの生徒だっけ』
『へぇー…
自分が[妃]なんやなぁー』
『アンタ、誰?』
『俺は、嘩堂棘って言うんや。
よろしゅーな』
背が高く整った顔
茶色い髪と瞳が僕の上から見下げるようにして視線がぶつかる
『フーン、嘩堂って言うんだ』
『棘でええよ、自分は?』
『…霧風挧月。』
『挧月…変わった名前やなぁ
んじゃ、挧月ちゃんって呼ばせてもらうわ🎵』
『ちゃん付けするな
女じゃあるまいし‼〈本当は女だけど…〉』
『ええやん🎵
減るもんやない訳やしな』
にっこりと極上の笑みを見せられ
一瞬言葉が出なくなった
そんな自分に苦笑いをしながらも軽く溜め息をついて
『はぁ…勝手にしろ💢』
悪魔でも悪態を相手につきながらも許してしまった
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